日常

2018年度慶早進学塾の総括と今後の展望

この記事を執筆しているのが、2018年の4月18日なのですが、本来であれば3月中に1年間の振り返りをしたかったところ、どうしても時間を取ることができなかったんですね。

高校が先週から始まって、日中の動きがかなり落ち着いてきたということで、ようやく一年間の振り返りをすることができそうなので、ここで備忘録も兼ねて記事にできたらいいなあと。

2018年度慶早進学塾合格実績

まずは18年度の慶早進学塾の合格実績を振り返りたいと思います。

【国公立大学】
東京大学2名(2名中)
名古屋大学1名(5名中)
神戸大学2名(2名中)
広島大学1名(1名中)
名古屋工業大学1名(1名中)
岐阜大学3名(3名中)
金沢大学1名(2名中)
愛知県立大学1名(1名中)

【私立大学】
慶應義塾大学7名(8名中、ただし3名は昨年度慶早進学塾正規生徒で、今年度慶早進学塾のサービスを継続して活用した者。今年度正規生徒としては5名中4名合格。)
早稲田大学3名
上智大学1名(1名中)
MARCH,関関同立は多数合格。

※岐阜校、オンラインコースの受験生計約40名による合格実績となっています。

詳しくは以下のリンク先からご確認ください。

クリック⇨2018年度慶早進学塾合格実績

 

2018年度は上記のような合格実績となりました。

名大が物足りない結果になってしまったことを除けば、間違いなく、僕がこの仕事を始めてから5年目で、過去最高の結果となりました。本当に良かったです。

まずはその要因を振り返っていこうと思います。

良かった点

圧倒的な勉強時間の確保

これは岐阜校の話になるんですが、まず慶早進学塾岐阜校は営業時間がかなり長いです。一部を除き、基本的に曜日の休みを設けることなく、毎日午前10時から午後10時まで営業してきました。(と言いますが、実態は毎日午前8時には塾開いていました笑)

自習中心の塾である以上、快適な自習空間を提供し、生徒にみっちり勉強してもらうことが非常に重要となってきますから、ここは譲れないポイントです。

その努力もあって、生徒の勉強量は他の追随を許さない高いレベルにあったのではないかと思います。僕自身も生徒が極端に勉強していないと本気でブチ切れますし、それがきっかけで辞めさせた子もいるくらいですからんね。笑

徹底的にやることが重要だということです。

ノウハウの浸透

岐阜校を作ってから2年間が経過しましたが、初年度に比べて、これまでじっくり構築してきたノウハウが講師や社員に徐々に浸透してきたという点は非常に大きかったかなと思います。

また私自身も昨年の反省を生かして、オンラインコースと校舎がある所でやや接し方を変えてきて、それが自分の中でまとまってきたという点も重要でした。

できない時から、あまり色々な事に手を出しすぎず、まずは1個2個に集中して完璧な状態にもっていく。その作業に慣れてきた段階から徐々に扱う科目を増やしていくという考え方です。

科目別で授業を取ったり指導を受けていると、トータルのバランスが崩れてしまい、「あれもこれもやらないといけない」という状況に陥ってしまいますから、結局満足に成績が伸びてこなくなってしまうんですよね。

慶早進学塾では、基本的には参考書の自学自習を基本とし、更に全ての科目の配分も考えながら、毎週宿題を提示します。

特に勉強初期段階で色々な科目の勉強を行い始めることは良くないですから、やることを絞ってできるものを増やしていくことが非常に重要なわけです。

特に昨年度はこの姿勢が徹底できたことが好成績に繋がった要因だと言えます。

現代文・小論文指導

昨年度は特に慶應専願の志望者が一定数いました。慶應というと、文系学部であれば大抵小論文がありますが、特に小論文指導を徹底できたことが非常に良かったと言えます。

具体的に小論文をどのようにこなしていけばいいのかを把握している人は少ないでしょう。また同時にあまり世の中にいい参考書がないのも事実です。

そのためこの部分は昨年度私自ら徹底して添削指導を行ったことで、小論文で高得点を確保し、そのまま逃げ切って合格を勝ち取った生徒もいました。

特に慶應の文学部やSFCは特に小論文で合否が決まると言っても過言でもないような状況なので、この部分は今年度はより一層強化していくべきだと考えています。

今年度は僕が見てきた生徒の答案の中で、ダントツで最も優秀だった教え子を迎え入れ、体制をより強化していきます。

また現代文に関しても同様です。今年もセンター試験の現代文で失敗することなく、安心して国公立の2次試験に突入することのできた生徒が多かったように思います。

現代文はそろそろ直接指導だけでは規模としてはきつくなってきたということ、また直接指導だけではムラが出てきてしまうので、テキスト化を進めていくことが要求されそうです。

この辺りもスタッフと協力しながら頑張っていけたらと思っています。

※それにしても本当に現代文や小論文で良いなと思えるものがないんですよね。もし執筆の依頼をいただけたら、最高のものを世にお届けできる自負があります。

依頼こないかなあ。笑

最後まで諦めないマインド

これですよ、これ。

今年最も良かったのはここです。

僕の仕事のモットーは「やると決めたら徹底的にやる」です。それは自分の仕事のスタンスでもありますし、慶早進学塾が提示している勉強法の根幹にあたります。

特に才能がない人ほど、まずは努力量で他を圧倒する必要がありますし、(まあ才能ある人ほど努力をすべきだとも思うんですが)その努力が誤ったベクトルでなければ、徐々に結果に表れていきます。そしてその量が質にも繋がっていきます。質量転化の法則ですね。

そのスタンスで物事と向き合っていれば、自分のできる領域が拡大していきますし、能力も上がっていきます。本来持っていた素質が開花する瞬間も訪れるかもしれません。

そして同時に、僕は勝つまでやる」というのも大事だと思っています。まあだから二年も浪人したとも言えるかもしれません笑

少なくとも大学受験に関しては、良くも悪くも「時間」が解決するものですから、どれだけ粘っても最後希望の大学に行くことが叶わないということは往々にしてあります。

一方で、例えば模擬試験など、まだ本番でもなんでもないのに、たった一回や二回結果が出ないだけで、努力を放棄してしまったり、手を止めてしまう人はかなり多いと思うんですよね。

その点、昨年度に関しては皆が最後の入試が終わるまで手を止めることなく、淡々と勉強し続けることができたということは非常に良かったことだと言えます。

それが象徴されたシーンが、2月の入試が終わってから私立国立問わず後期試験に突入してしまった人。

特に私立で後期入試まで突入してしまった子が3名いたのですが、全員2月の入試までで最低限の抑えの大学を確保することができていましたが、その3名は後期試験を受験することを選択し、試験が全て終わるまで塾で勉強し続けていました。

2月の試験が終わるとどの子も一斉に進路が決まりだし、特に今年は第一志望に合格した子が非常に多かったですから、精神的に非常にきつかったと思うんですよね。ましてや行く大学自体は確保することができていましたから、手を止めてしまってもおかしくありません。

しかし3名全員最後まで勉強し続け、3名全員後期試験で希望の大学に合格し、晴れて全員希望の大学に進学することが決まりました。

特に私立の3月入試の場合、倍率が非常に高いケースが多く、希望の大学の場合、なかなか合格に至りません。(3月入試で受かるよりも2月入試で受かるほうが概して簡単なので、理想はやはり2月中に決着をつけることです。)

そのような中で3名全員が高い倍率を勝ち抜き、合格することができたのは非常に価値のある瞬間だったと思っています。

反省すべき点

学力の劣る子を軌道に乗せるということ

これまでの僕の作ってきた慶早進学塾やそのノウハウは、どちらかというと、そこそこできる子を一気にできるようにすることの方が向いているカリキュラムでした。

もちろん偏差値40やそれよりも低い状態からこれまで毎年難関大学に合格させてきましたが、そのパターンの多くは「元々スペックは高いけれど、高校に入ってから全く勉強してこなかった」というタイプです。

もちろんそういった子を一気に引き上げて志望校に合格してもらうことは非常に価値のあることですが、根本的に考える能力が水準以下であったり、極端に処理速度が遅い子も中にはいます。

こういった問題は幼少期の教育に一番原因があると思っているのですが、それでもここを見て見ぬフリをしていてはいつまでたってもそういった子たちを引き上げていくことができないのではないかと感じてきています。

これから先はむしろそちらに目を向けて、最初の学力(偏差値)とその子の持っている素質が低い子であったとしても、水準以上の状態までもっていけるだけの教育をしていきたいと強く感じるようになりました。

なんというか、そういう素質無視でとりあえず暗記だけさせておけばいい、という方針は違うと思うんですよ。(暗記を否定しているわけではありません。)

とりあえず詰め込ませておけばなんとかなるというのはあるかもしれませんが、それと同時に真の思考力を身につけること、物事の処理速度をはやくし、テキパキ処理できるようにする、これらも追い求めていきたいですね。

正直骨の折れる作業だと思います。しかしその子の持っている才能を引き出してこその教育だと思うので、限界まで向き合っていこうと考えています。

オンラインコース

岐阜校の合格実績は非常に良かったですが、オンラインコースの合格実績は自分の中では不本意な結果でした。

まあ原因は割とはっきりしていて、かつてのジェラー時代と比較しても、指導時間外でのやり取りが不足していたように感じていて、オンラインの場合、肝はそこにあることは既にわかっているので、抜本的に指導方針や仕組みを見直しています。

ジェラー時代に良い実績がずっと続いていたのは、Skypeでの指導はもとより、常に生徒と連絡を取り合い、メンタル面の管理をしていたからに他ならず、それにより生徒全員が安定して勉強を行い、入試本番を迎えることができていました。

オンラインコースでも指導時間外で多く連絡を取り合うことのできていた子は合格を勝ち取ることができていますし(一人東大に合格しています。)、一方であまりやり取りできなかった子は徐々に失速してしまい、また失速しているからこそ、連絡を取り合えないというケースが目立ちました。

これだけの長い期間、またこれだけ多くの人数をSkypeで指導してきた状態なら、「この子は大丈夫」、「あ、この子はまずい」という感覚はすぐに分かるので、やばいと感じた時、いややばいと感じる前から先に手を打っていこうと考えています。

まだ今年度始まったばかりですが、今のところは非常に良い感じで進んでいます。生徒からも主体的に連絡がきますし、全員毎日グループで勉強報告をしてくれているので、これをそのまま継続させていければと思います。

 

今年はオンラインコースに特に力を入れて、良いサービスを提供していきます。

もし興味のある方は以下のリンク先からご確認ください。

(クリック⇨)慶早進学塾オンラインコース

 

今後の展望

組織としての勝負

昨年度の結果を踏まえて、自分の中では「個としての勝負」の時代は終わったな、と感じています。

これまでは自分自身が良い指導をどのようにして行っていけばいいかということに全力で向き合ってきましたが、ノウハウの面では校舎の方もオンラインの方も完成されてきていて、今後は個としてだけではなく、組織として同じだけの成果をあげられるようにもっていく必要があると感じています。

そのためここからの数年間は質を落とさないようにしながら、後進の育成を全力でこなしていこうと考えています。

僕に付いてきてくれている社員さんもそうですし、大学生の講師も特にこの1,2年で非常に優秀な子が集まってきていますし、またかつての教え子がそのまま慶早に残るという流れも作ることができているので、ここからは彼らの力をより一層引き出していかないといけないということです。

おそらく自分自身のスキルを引き上げること以上に、後進を育成することは難しいことだと思いますが、ここは妥協せずに徹底してやり抜いていこうと思います。

じわじわと拡大させていく

僕の理想は「質を担保した状態で組織を拡大していく」ことです。

この辺りは人によって考え方が様々かもしれませんが、僕は拡大した結果、お客さんを不幸にしてしまう形は絶対にやりたくないので、この形を望みます。

そのため急激な拡大をして一気に店舗数を増やしていくよりも、自分たちの提供できるサービスによってお客さんを幸福にできる確信を得られてから拡大に踏み切れればと思っていて、常にサービスの改善に目を向け続ける組織でありたいなあと。

しかしいつまで経っても拡大しないという状況は非常にまずいですから、要するに組織として拡大していくことと、提供するサービスの質両方と向き合い続けなければいけないな、と感じています。

昨年度は自分の中でほぼ完璧な結果を出すことができたと思っていて、これであれば広げていっても問題ないと自信をもって思えているので、特に今年は提供するサービスの範囲を広げることに注力できたらと考えています。

具体的には、大垣に新校舎をオープンし、また関東にも慶應義塾大学の日吉キャンパスの付近で良い物件がないかを探っている段階です。

大垣も関東校も多くの生徒が率先して勉強しに来てくれる空間作りをスタッフと共に全力で頑張っていけたらと思います。

新たな事業の着手

教育者としてこの仕事に携わるようになり、はや5年が経過しましたが、メインは教育事業であることには変わりはないものの、多くの事を伝えていく立場である身として、自分自身のキャパを広げていかないといけないことは、特に岐阜に来てから常に感じていました。

これは地方と都心を行き来している方なら分かると思うのですが、地方は都心に比べて、1日の動きが非常にゆったりしていて、非常に過ごしやすいです。しかしそこに慣れてしまったら、毎日競争の中で戦っている人に置き去りにされてしまうのではないかと、常に感じています。

地方と都心、どっちが良いのか悪いのかの結論を出すつもりはありませんが、どちらにせよ、そこにいることによるメリット、デメリットを常に理解し、適切な処置を施す必要があることは言うまでもありません。

このまま教育に一本化してやっていくのも悪くはありませんが、毎年何かに挑戦し続けている状況を作るほうが望ましいですし、年々やることが簡単になっていき、成長が鈍化してしまうのは嫌なので、どこかで常に危機感を持てるように、自分を追い込みたいですね。

そのためには全くこれまで触れてたことのない新しいもので、またやる価値のあるものにトライするのが一番だと思い、これまでの学習塾とは別のものを着手しようと考えています。

詳細はまた後日別の記事で紹介できたらいいですね。

まとめ

多くの人に支えられ、無事に2017年度を終えることができ、2018年度も非常に順調なペースで進めることができています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

これを世の中に還元できるように、これからもより一層頑張っていくだけだと思いますし、自分の作るもので人の喜ぶ顔を見ることがまた、これから先に頑張るためのエネルギーにもなっていいます。

この気持ちをこれからも忘れず、努力し続けていくことがいいですね。

2018年度もよろしくお願い致します。

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